今日のせかいクラスは、東日本大震災から10年の節目を迎える前日でした。
あの時のこと、あれから10年のこと、10年後の今を振り返りながら
ふと、せかいクラスの子ども達はみんな震災後に生まれた子ども達なんだ
ということに氣がつきました。
3.11のあの日、そして翌日爆発に至ってしまった福島第一原発事故は
日本だけでなく、私たちの世界を大きく変えた日だったと言えるのではないでしょうか?
この事を、震災後に生まれた子ども達に、少しでも私の言葉で伝えたいと思い
今日は、星山のてっぺんの小さな原っぱまでみんなで登り
前回ルワゾー・ルンの世界の紹介で作ったランタンに灯りをともし
原っぱに輪になって、10年前のあの日のことを子ども達にお話ししました。
東日本大震災は、
日本周辺で起きた史上最大の地震であったこと。
地震だけでなく、その時やってきた津波によって
沢山の人の命が失われたこと。
子ども達の命も失われたこと。
人だけでなく、動物たちの命も。
多くの人の家が流されて
跡形もなくなくなってしまったこと。
その後に起きた原発事故によって
目には見えない沢山の放射能が
あちこちに降り注いでしまったこと。
その日の地球の大気中の放射能の変化は
ヨーロッパのドイツでも観測されるほど地球全体に
影響を及ぼしたこと。
その放射能が降り注いでしまった為に
地震から家は無事であっても
もうその場所には
住むことができなくなってしまった人たちが沢山いたこと。
農地や牧場でも作物や家畜が育てられなくなってしまったこと。
そして10年後の今も
故郷に帰れずにいる人たちが沢山いること。
放射能に汚染されたゴミが処理できずに残ってしまっていること。。。
あの日、神奈川でも震度5強の揺れがあり
その地震は私が私の人生で体験した地震の中で一番大きかったこと。
その時大規模な停電が起きて、数日間電気が使えなかったこと。
東京で働いていた人たちは
電車が止まってしまって翌日まで家に帰れなくなってしまったこと。
その後各地の原子力発電所が一旦停止されることになり
震災後の夏は、計画停電が何度もあったこと。
あの日は、日本だけでなく、私たちの世界を大きく変えた日であったこと。
あれから、ヨーロッパの国々では原発から自然エネルギーへ変えていこう
という動きがはじまったこと。
など、15分程度の短い時間で私の言葉で伝えられたことはこんな内容でした。
全然伝えきれておらず、あとからあれもこれも伝えられたら、、、
と思ったことが湧いてきます。
でも今日はこのくらいでみんなには十分だったと思います。
子ども達皆とても良く話を聞いてくれました。
最近のテレビなどで観て、東北の震災のことを知っていた子もいましたが、
殆どの子ども達はこの震災のことを知らなかった様子でした。
放射能のことを知っている子も一人か二人ほどだったと思います。
そしてお話の最後にみんなの灯りを一か所に集めて
この震災によって失われた沢山の命に想いを寄せて
みんなで「黙とう」を捧げました。
早いものでもう10年。
でもあの震災はまだまだ終わったとは言えない10年後を
今私たちは歩んでいるのだと私は思います。
あの原発事故が生んだ問題、
そして日本中あちこちにある原発がもたらす課題は、
この子達が大人になった時に
私たちから引き継がざるを得ないものです。
そこまで今日のクラスでは考えが至っていませんでしたが、
今レポートを書きながらそこに想いが至りました。
残念ながらこのことは
これから先、何十年も何百年も更にその先へも続いていく問題です。。。
あの日起きたこと、そこからの歩み、そしてこれからの歩みを
今後も何かの折に子ども達に伝えていきたいと思いました。
今日のクラスでは紹介はできませんでしたが、
子ども達と一緒に読んだら良さそうな
本の紹介リンクを見つけましたのでここにリンクを貼らせて頂きます。
えほんナビ:
テーマ「3.11 あの日のこと」
https://www.ehonnavi.net/special.asp?n=3091
テーマ「東日本大震災のその後を語り継ぐ本」
https://www.ehonnavi.net/special.asp?n=4891
今日のクラスは、あの日起きた出来事の重み、
私たち一人ひとりに今与えられている命の大切さを
感じることができた一時でした。
明日も心を込めて黙祷を捧げます。
せかいクラス担当
児玉明子&フィリップ・クリーネン