こんにちは!井本由紀教授のゼミに所属しております、慶應義塾大学3年の深瀬有香です。
今回は、同じゼミに所属しております、吉賀と深瀬の合計2名で対面授業を担当致しました。
今回は、映画『ワンダー 君は太陽』を観て、登場人物の気持ちや映画に出てくる言葉について考えました。
まず、今回は映画を一緒に観ることを子供たちに伝えると、「何の映画?」と興味津々にテレビの前へと集まってくれました。
映画が始まり、遺伝子疾患による風変りな容貌を持つ男の子の主人公オギ―の、初登校の場面を観ました。この時の、オギ―の気持ちはどんな気持ちだろうと子供たちに投げかけたところ、「不安な気持ちだと思う。」と答えてくれた子がいました。
初めての場所に行くのはやはり緊張や不安の気持ちでいっぱいになるだろうと、自分自身の経験と重ね合わせて考えてくれました。
また映画を観ているうちに、「同じような顔の子がいれば一緒にいられるのに、、」とつぶやいた子もいました。変わった容貌のせいで同級生になじめていないオギ―をみて、友達ができたらいいなという思いで考えてくれたのだと思います。
オギ―の妄想の場面では、オギ―の好きなスターウォーズのキャラクターが何度か出てきます。特にスターウォーズを良く知っている男の子たちが「実際にいるわけないじゃん、妄想のシーンだよね」と言いながら、楽しそうに映画を観てくれていました。
映画の最後の方の終業式の場面では、オギーは自分自身の魅力で人の心を動かす生徒として表彰されます。その時のオギーの心の声の中に、「誰もが一生に一度は拍手を浴びるべきだ」という言葉が出てきます。
そこで、子供たちと一緒に「今拍手を送りたい相手はいるかな?」と考えてみました。
すると、ある女の子はその日に葉山公園で拾ってきたカニに拍手を送りたいと話してくれました。また、ある男の子はかっこいいサメに、他の男の子はいろいろな製品のもととなる鉄に、また、自分自身に拍手を送りたい、と話してくれた女の子もいました。
自分の大切なものや、すごいと感じるものに対して拍手を送りたいという考えはとても素敵だと感じました。また、自分自身に拍手を送るという意見にも驚きました。自分をいたわり認めてあげることは、日常生活の中で時に大切なことだと思います。これからの人生でつらいことにぶつかった時、この自分に対する拍手を思い出してくれたらとても嬉しいなと感じました。
時間の関係上、主人公であるオギ―が登場する場面のみ一緒に観ましたが、他の場面も観たいという声が多く、多くの子が映画に興味を持ってくれて嬉しかったです。中には、この映画を以前観たことがあると教えてくれた子もいました。
映画の最後に、オギ―の「人をいたわれ。みんなも闘っている。相手をよく知りたかったら方法は一つ。よく見ること。」という言葉が出てきます。
目の前にいる人でも、本当はどんな人であるのかはその人に向き合ってみないと分かりません。容姿など先入観で決めつけることなく、相手をよく見ること、相手の気持ちを考えることが大切であることを、このワークを通して子供たちにも感じてもらえればなと思います。