TIDE POOL 葉山の公式ブログ

2023.04.12 UP
火曜日「じぶん」クラス~音の響きを色で表そう
【聴くことと、描くことと、静けさ】
こんにちは。かゆ先生代講の髙木啓多です。
前回から続いて「響き」をテーマに、今回は「音を聴く」ことを軸に進みました。
なにかの音を聴こうとすると、自分で意識的に耳を澄まします。
例えばつけっぱなしのTVから受け身的に音が聞こえてくるのではなく、
自分から積極的に音を迎え入れる感じでしょうか。
それから、そもそも静かでないと、聴こえません。
音量が小さいという意味の静けさもそうですが、意識を向けるときの心の静けさも同時に必要で、
聴く体験は静けさの体験とも言えるかもしれません。

さて、実際にいろいろな音を聴いてみましょう。
身の回りのものを叩くと、どんな音が返ってくるのでしょう。
はじめは、車のサスペンションのスプリング。
色鉛筆で叩く、ハサミで、手で、金属棒で、置いて、浮かせて。
それぞれに鳴り方は違います。
その他にも風鈴、土鈴、カウベル、鈴、定規、棒、板、バッグの持ち手、シンギングボウル、
等々いろいろ聴いてみました。

次は空気経由ではなく、直接身体に振動を伝えてみます。
耳に直接つけると「うわっ!」「これ一番やばっ!」と全然違う響きの感動があります。
手のひらに載せるとビリビリするし、ボウルに水を張ったら細かいきれいな波紋が現れたりして、
いろいろ遊びながら、音を絵にしてみました。
絵にするために聴くというよりも、聴くために描く体験で、
聴くためには静かに耳を立てないと聴けないし、
それを描くときも内側が静かでないと描けないので、
結果としてやはり静けさも同時にあったように思います。

最後はフレームで仕立てて、ギャラリートーク。
「この中で先生の感覚に一番近いのはどれ?」と聞かれたのでみんなの作品を見てみましたが、
「この中には無いなぁ」と答えました。みんな、内側に響いてるものが違うからかな。
「俺のは適当に描いただけ〜」と言っても、言葉になる前のことも絵には表現できて、
説明的でなく感覚を”適当”な色と形におとせることが素晴らしいと思うんだけどね。


また機会があればお会いしましょう。
今日は一緒に楽しい体験をありがとうございました。
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