鈍行列車の旅
鈍行列車を使う理由は、重い荷物を持って、乗り換えをして「旅」を味わうという事。
そして、電車に揺られながら、お話したり、じゃれたり、公共の場での振る舞い、宿題をしたり、ごはんを食べたり、遊びを作りだしたり、刺激が入る要素がたくさんある事。
そして、景色の移り変わりや、人ごみの変化なども感じてもらえればと思っています。
約4時間という時間を電車で過ごすという事は大人になるとなかなかやらないものです、だからこそ、今、こどもの時間に体験してもらいたい。
そんな想いで、わざわざこの時代だけど、鈍行列車を使うのです。
スピードや効率を求められる時代だからこそ大切にしてほしい、時間なんです。
大人になっても色濃く残る時間です。
ナイトスノーシュー
今回のナイトスノーシューでは、本当に天候にも恵まれました、快晴です!星空満天!しかも新月だったので、星が本当に瞬いて、みんな「わーーーー!」と感動。
このプログラムはTPオリジナルで、ネイチャーナビゲーターのたちさんにリクエストしてお願いしているので、ほんとうにわがまま聴いてもらっています!ありがとうございます。
本当に自然の中の闇を知ってもらいたいし、その自然の大きさを身近に感じてもらいたいんです。
そして、昼間はいろいろな音があるんだけど、それが夜はとても少なくなるなるので、その静寂も味わってもらいたい。
自然の中に入って、感じてもらいたいのです。
これは、こどもたちだけでなくて、大人にも味わってもらいたい体験の一つです。
そして、雪の中だからこその、あのすべてを吸収するような、静寂感。
そして、あの自然界でのあの暗闇を体験。
わたしたち大人でも、息をのむような、空間に引き込まれてしまいます。こどもも大人も、夜の雪原に大の字に寝て、空をしばらく眺めていると、僕は涙が流れそうになりました。
風微風、無音、冷たさ、遠くの音、自分の存在感、鼓動、呼吸音、流れ星、瞬く星、背後の闇、雪のキラキラ
すべてが新鮮で、すべてが非日常的なモノで構成されたていた。
大の字に寝そべった、その背中からは、雪の冷却感じわじわと伝わり、自分の背中の熱がそれこそ
、大地にもどり、大地の冷却感を身体が拾うような、循環している感覚。
しばらく寝そべっていると、自分が雪の中に溶けていくような感覚さえ覚えました。
自然に飲み込まれる。まさにそんな感じ。
もちろん、現地のプロガイド2名のガイディングがあって成り立っているので、自分だけではいかないようにね。
今回もガイドしてくれた、ネーチャーナビゲーターのたちさん!ざわちゃん、ありがとうございます。
作ってくれた、ココアも夜の雪の世界ではとっても温かく、とても美味しかった。
歩いていく最中も、足元雪が「ざこっ、ざこっ、」って、一歩一歩を感じながら進む世界。
ふわふわしているような、不思議な感覚になります。歩きながら
、海とはまた違う雪原のキラキラがとてもきれいで、その中で、動物の足跡を探して、歩き方のお話とか、どんな動物がいるのかなんてお話もしてくれました。
もちろん!星のお話もしてくれました!
日曜日の犬ぞり
犬ぞりではまず、
先生たちが世界トップレベルの先生たちである事を最初にお伝えしておきますね。
平井俊一先生は全米でもトップクラスのディスクドックスポーツの選手でもあり、講師でもあります、そして、奥様のルツカ先生(チェコ共和国)はなんと、世界チャンピオンの方、ドックダンスという競技があるのですが、そこで2回世界チャンピオンになっている方たちなんです!
平井先生とルツカ先生のインタビューはこちらからクリックしてみてみてくださいね!
そんな素晴らしい先生たちは本当に素敵な人間なんですよ。なんだろか、とってもきれいで、とってもまっすぐ。
僕は犬ぞりを手段にして、平井先生やルツカ先生に会ってもらいたいという気持ちの方が正直強いですよ。
人生の進み方は本当に沢山あるんだ、こういう生き方もあるんだって、知ってもらいたい。だから沢山の大人に出逢ってもらいたい。
犬を通じて、こどもたちに感じてもらいたいこと、先生も言っていたけど、パートーナーシップを築く事は、犬も人も変わらない、とても大切なコミュニケーションをとれるか取れないか。だと言っていた。
犬に感謝を持って、ソリを引いてもらう事ができれば、犬に感謝を伝え、撫でてあげる、自分の気持ちを相手にちゃんと伝える事だ。
シンプルだけど、難しい時もある。
そして、愛着もうまれる、人間は貪欲だから相手に求める事が多くなる時もあるけど、相手に望む事だけでなく、相手を理解することも大切。
犬の能力を理解して、やれることを一緒に構築していく、そこに信頼も生まれる。
ただただ、早く走ってほしい、なんでディスクキャッチができないのか…
犬だけが悪いわけじゃないと思うしね、早く走ってもらうにはどうしたらいいか、キャッチをしてもらうにはどうすれば良いか、人間側が試されていると思う。
今年のウインターアドベンチャーでも様々なこどもたちの姿を見る事ができました。
また、今回とても印象的だったのは、こどもたちの「笑顔」ほんとうに自然と出ている笑顔であり、これを感じる事ができる場面がいくつもあったと感じます。
初日の雪合戦、夜のスノーシューから戻ってきたとき、そして犬ぞりの最中。
心からみんなの笑顔に救われ、そして、自然の中で過ごす時間の大切さを改めて感じました。
時代はすでに次のステップへ移ろうとしています、その次のステップでは、「最適化社会」そして、その次には「自律社会」と移っていくと考えられています。
(omron創業者立石一真氏、SINIC理論より抜粋)
横軸の教育から縦軸のスペックUPの教育へ…
アプリ沢山搭載しても、自分自身のスペックが上がらなければ、次の意識へ行けないはず、そして、横軸が広がっても、今のままで変わらない、そのなかで次に求められている事は、縦軸への変換です。
自分自身をアップデートし、感覚を研ぎ澄まし、思考から、感覚へ
そして、自分でいられる自分という感覚を大切にしてもらいたいと考えます。
ともあれ、今回参加させてくれた保護者のみなさんに感謝申し上げるとともに、こどもたちの笑顔がいつも以上に沢山見る事が出来た2日間でした。
ありがとうございました。
今村直樹