TIDE POOL 葉山の公式ブログ

2017.03.16 UP
2017年ウインターキャンプを終えて レポート
2017年ウインターキャンプを終えて


今年も2月と3月にウインターキャンプを行いました。

2月
2月のチームは毎年恒例の鈍行列車で行く旅になりました。(3月チームは初めての車)
この犬ぞり、そもそもなぜスタートしたのか…
それは、野性を感じてもらいたいから、犬たちのパワフルなエネルギーをダイレクトに子供たちに感じてもらいたい、
今までも、巨大なジンベイザメスイムを行ったり、御蔵の野生のイルカスイムに行ったりしています。
もちろん、そこもあるのですが、犬ぞりやナイトスノーシューを案内してくださる、先生方が素晴らしい方々なのです。
今村商店→TIDEPOOLのこと。(いろいろな人の出入りがあるのでそう呼んでますが…)
は人の出会いや生き方なんかにも子供たちに出逢ってもらいたいと考えているのです。
犬のことであれば、一晩中お話ができる人、海の事、山の事、馬の事、それぞれ。
そんな生き方もあるという事を知ってもらいていのですね。


さて、さて、話はもどりますが、
2月チームは総勢8名 引率は 今村、下地、木村です。
鈍行列車、大人になれば時間を金でかえるでしょう。新幹線、飛行機、リニア?
スピードも速く、便利になります。しかしその一方で速度が上がると、視界は狭くなり、
速度が遅ければ気が付くことも、速度が速いと見落としてしまうこともあるわけです。
電車での移動は、乗り換えもあります、荷物も重いです。
でも、その時間は公共の中でどうやって過ごすのか、席がなくても立っていようとか、宿題や本を読む時間になったりするわけです。
ボックス席では、席の仕切りを覗くように子供たちが会話をしたりしています。
ありそうで、ない。
しかも、この鈍行列車の旅は彼らの心にかなり深く、色濃くとどまるはずです。
大人になった時にも、早いばかりが良いわけではないし、それぞれの良さを知る、対象を知るわけですね。






























3月チームは総勢6名 引率は今村、下地、松下
初めての車でのウインターキャンプでした。
車の中での子供たちはテンション高め、乗ってすぐにおやつタイムとなりました。




ナイトスノーシュー
これは、まずできない。やってないです。
TPと組んでやっていただいてる、プロのガイドの方と特別にこちらも作って頂いております。
わざわざ、寒い雪山に、しかも夜に真っ暗なのに行くことがありません。し、しないですね。
でも、だからこそ、そこには神秘的な世界が広がり、素晴らしい感動が待っていてくれるんです。
2月チームは雪がかなり降り、5分もその場にいれば肩や頭に雪が積もるほど、当然曇り、星もなく、月も見えません。
でも、そこは漆黒の闇です。
TPでは毎回行うのですが、山に入って、山の空気に飲まれ、感じること。
それは、子供たちが静かに、目を閉じ、ただ、じっと耳や肌で感じること。
何かの気配、音(しんしんと降る雪、遠いどこかで響く音、風、枝、それぞれの息遣い…)、“無”になる時なんです。
逆に、そのしんしんと降る雪にライトを当てたりすること、キラキラと光り輝き、それはそれで、また幻想的なのですね。
他にも、雪の結晶を観察したりする時間もあるわけです。カメラにその綺麗さを収めてみようと試みたりすることもありました。
逆に3月チームはほぼ満月、快晴、無風というコンディション、確かにこのコンディションはないですね。
私たちも毎年おこなっていますが、初めてライトを点灯することなく上ることができました。
それだけ、月明かりが明るいという事です。誰の足跡もない、綺麗な雪原が月明かりに照らされて、キラキラと光り輝き、夜なのに影ができていました。
それは、まるで海の中のサンゴ礁のような影でした。
ちょうど、3.11だったので、子供たちから昼間提案のあった、黙とうを山の上で行うことになりました。
子供たちは、無音の世界に心を預け、その空気を察するがごとく、きっちり黙とうをささげることができました。
その間私は、涙があふれてしまいそうな感情が迫り、抑えることがやっとでした。
一緒に感動しよう!

2月チーム3月チームともにナイトスノーシューの後は、すぐに眠りに落ちてしまいました。
みんな頑張って歩いたもんね!
そして、いい夢みてるんだろうな~

翌朝のバイキングですね!
バイキングでは、年上と年下がコンビになり進みますよ。
背が大きくなければ、高学年が「何個いる?」
「どれ?」
と聞きながら、他者をケアする心を育んでくれています。
「同じ釜の飯を食う」とありますが、まさにそのことなのではないでしょうか。
子供たちは、好きなものを自分のペースで取りにいったり、メロンソーダーとご飯とか、から揚げオンリーだったり…
中には、お盆を途中で「がっしゃん!」して落としてしまう子もいましたが、それはそれで、「次から気をつけようね!」
何事も、経験、経験。

犬ぞりは
基本的に二人一組で行います。
ロビー入口で毎年ニコニコしてくれているお兄さん。
この人が平井皇介さん 平井兄弟の弟になります。(2月3月ともに奥様の萌奈美さんと対応してくれました。)
この、平井一家がすごい!
兄弟そろって、ディスクドック全米で2位!の実力者!しかも、兄弟の奥様は世界一の実力者です。
(ちょうど3月の犬ぞり前日にイギリスで行われたた世界大会で優勝!お兄さんの奥様はルツカさん)

Dog Danceの様子はこちらからどうぞ

こちらのご兄弟が本当に素晴らしい方たちなんです。子供たちにもまっすぐに向き合ってくれているし、夢をかなえる事をすごく大切にして方です。
犬とのコミュニケーションだったり、犬に対して感謝の気持ちだったり、
犬を思う気持ちだったり、ともに走ることを喜びと感じて共感する事など、たくさんの事を伝えてくれます。



初めての子も、経験のある子も久しぶりで少し緊張です。
それぞれの子供のパートナーがトラックのケージから出てきます。
まずはパートナーの犬に挨拶をして、それからハーネスを装着、走りたくてウズウズしている犬をしっかりと捕まえて、ロープにつないでいきます。
子供たちは犬に「頼むよ!」とか、「よろしく!」なんて声をかけている姿が印象的です。
















































さぁ!走りだします。
犬のパワーに子供たちは一瞬ひるみますが、すぐに笑顔が広がります!
まさに声はないけど、「わぁ~~!」という感情が伝わってきます。
速い!はやいんです。犬たち!
あっという間に、子供たちを向こう側の山に連れて行ってしまいます。
その間も犬に大きな声で声掛けしますよ。
コースを回って帰ってきた子供たちの表情は高揚しています。
とても満足感のある表情をみんなしてます。
そして、やり切った感の表情。
鼻の穴を膨らまして、頬は風にあたり赤く、いい顔してます。

犬ぞりを行うことが、もちろん単なるイベントとならないようにいつも心がけています。
例えば、犬のこと考えるとソリを引かせるなんて可哀そう…と考える人もいますが、それは人の一方的な考えですよ。
この犬たちは走るために生きている犬と思ってくださいね。(子供たちにも伝えていますが、)

犬は走りたい!その犬の気持ちをしっかり知り、そのうえで坂道はソリから降りて走るとか、走っている犬がより良く走れるために明確な指示を出したりします。
そこで生まれる一体感を感じることが大切だと思います。
ただ乗らされているのではなく、犬(相手)のことも考えて乗ってあげることが犬ぞりの醍醐味ではないでしょうか。


そのほか
部屋は大部屋ですが、パーテーションで区切れるようになっており、子供たちに基本決めてもらいます。分け方、部屋割りなど。
男子、女子、コーチなのか、男女なのか。それぞれ、子供たちは高学年を中心に話をして、決めていきます。そこに大人の意見も入れてもらいます。
子供たちは自分たちで決めていく中で、役割を意識し、そこに参画している意識をもってもらいます。
チームとして動く、また公共の場でのマナーなども含めみんなで注意しあえる仲であってもらいたいと思います。


3月チームの朝の布団プロレス
男子4人 朝は少しのんびりだったので、大部屋だしプロレスしちゃえ!!ってことで、
お布団にぐるぐる巻きにコーチにされたり、コーチの上にぐしゃぐしゃになって乗ってきたり、
何でもないからだ遊びのようですが、実はとても大切な遊びです。
簡単に言うとスキンシップです。
子供たちは、そこから加減を知ったり、絆を深めたり、より豊かな人間関係を構築するために大切な事です。
信頼関係や親近感をお互いで持てるようになります。

今年も無事にウインターキャンプ終了しました。

このたびは、子供たちを冒険に手放してくださった親御さんに感謝申し上げます。
さぞ、ご心配をおかけしてしまっていると感じておりますが、子供たちは親元を離れると、本来の強さ、逞しさをメキメキと発揮してきます。
自分に注目してもらいたい、どうアテンションを取るか、放っておいて欲しい、大人もいれて女子だけの恋バナしたい(眠くてねちゃうんですけどね…)
とにかく、子供たちの世界がそこにはあり、彼らの日頃のことから解放された、素晴らしいエネルギーが満ち溢れています。
今年の夏は富士山に挑戦します。
また、夏に子供たちの新たな冒険ページを書くために、ご理解、ご協力をお願いいたします。

今村直樹
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